感想文

以前勤めていたベンチャー企業から、約3年間の在職中の、プロジェクトにかかわった感想を教えてほしいとの依頼が来た。実際は、もう一度やるとしたらどのようなポイントを改善したいか、という依頼内容だったが、既に記憶があいまいなので、一度記憶を掘り起こしてトレースし、出てきた問題点について改善ポイントを考える、という方向で作文することにした。

こういう感想文の依頼で、自分自身を反省してもあまり意味がないかなと思い、なるべく他責的に書いてみた。やり始めてみると、辛い気持ちや怒りとともに、忘れていた記憶をかなり思い出すことができた。どうやら1年目は概ね希望にあふれていたが終わりごろに不穏な空気が流れ始め、2年目の後半には不信感が確信に変わり、3年目は絶望の中で不平不満を言いながら過ごしていたことが分かった。

ベンチャー企業は自分で興すのであれば良いが、ベンチャー企業に就職するというのは結構大変(お勧めできない)、というのは就職時点である方にアドバイスいただいたことなのだが、結果としてはその通りになってしまった。就職時点の希望にあふれている時には、そういうアドバイスは耳に入らないんだなあ、と改めて思った。

そして、私は学生にどういう企業を勧めたらよいのか、ということに思いを巡らせている。もちろん最終的に決めるのは学生自身なのだけれど、アドバイス・情報をどのように与えたらよいのだろうか。何が幸せにつながるのか、実際のところわからない。まだまだ未熟だな、と思う。