研究テーマに関して、初めて勉強する際の効率の良い学習法

本日の研究グループミーティングでの指導内容と補足をメモしておきます。
先輩の論文などを読んで勉強しようとしている、主に研究初心者の4年生への全般的なアドバイスです。

◆1、何かを読んで勉強するときは、「何かをアウトプットする」ことを意識しましょう。

読んで理解を深めようとしているだけだと、どこまで理解したかがあいまいになり、数日すると何を勉強したか、忘れてしまいます。
「アウトプットする」、というのは、手書きのメモでもパワーポイントの資料でも構わないのですが、自分が理解したことを何かに書き留める、という事です。
書き留めることで、「勉強した成果」が積みあがるのが自分で実感できますので、自信につながります。

また、会社に入ってからの仕事でも、「調査」という仕事については、必ず「調査報告書」という成果物を作成することが求められます。成果を意識的にアウトプットする訓練は、今後の技術者人生に非常に有用です。


◆2、理解した内容は、周りの人に説明できるようにして、説明してみましょう。

理解した内容を誰かに説明すると、よく整理されて記憶に定着します。
また上手に説明する訓練にもなり大変有用です。説明してもらった人も、知識を増やすことが出来るので、有益です。
いわゆる、Win-Winってやつです。


◆3、読んでも理解が出来ない場合には、一人で抱え込まないで周りの人に聞きましょう。

うまく周りを巻き込むことが、効率の良い学習法です。
自分が理解した内容を書き留め、分かっていそうな人(教員など)にその内容を説明してみて、「これであっていますか?」と質問しましょう。すると、分かっている人にとっては、そのような質問には基本的にはYES/NOで答えられるので、短時間で済みます。また、質問した人が分かっていなかった場合でも、分かっていそうな人を紹介してもらえるかもしれません。

ところが、「〜が分からないで教えてください」という質問にすると、質問された人は、何から教えたらよいかを探るところから始める必要があるので、時間がかかります。すると、答える側も段々と質問に答えるのもおっくうになってしまい、「もうちょっと勉強してから来なさい」といわれてしまう危険があります。すると、質問をしに行く気力が萎えてしまうので危険です。そうならないように、上手い質問の仕方を身につけましょう。


卒論・修論の研究を進めるうえで、「質問が出来ないから質問が出来ない」という悪循環にはまってしまうことがあります。以下の記事を参考にしましょう。「質問の仕方」を気を付けるのは良いことですが、あまり質問に行く際の、ハードルを上げすぎないようにしましょう。

卒業研究・修士研究時の悪循環を防ごう(※Deepな話なので、閲覧注意)
http://d.hatena.ne.jp/next49/20081019/p2